まずは図を見てほしい。予備校を、科目負担力と志望大学で分類する。横軸の科目負担力とは、多くの科目を面倒見ることができるかどうか。縦軸の志望大学は大まかな難易度である。
なおこのサイトでは「塾」と「予備校」を区別せず、すべて「予備校」と呼ぶ。
科目負担力が大きいとは、その予備校に多くの科目を任せている生徒が多いことを意味する。従って。総じて左側に行くほど「丸抱え」のサービスが期待でき、面倒見がよいといえる。
一方右のほうは単科制予備校であり、多くの生徒が1科目しか受講していないから職員は生徒が一体何者なのかさっぱりわからない。総合的なフォローは難しい。
図を見れば説明は不要だと思うが、たとえばの話、難関国立大志望者はAグループに属する予備校が適している可能性が高い。
この図に、典型的な予備校を書き入れてみる。典型的というだけで、殊更勧めたりする意図はない。
すぐにわかると思うが、大手予備校が人口の一番集中する中偏差値帯を独占している。ただし城南とワセヨビは中堅規模である。
順に見ていくと、左上の東京凰籃学院は、時間割を見ればわかる通り、週2~3日の通塾で4~6科目フォローしている。国公立大は入試科目が多いが、東京凰籃学院のようにコースで受ければ科目当たりの学費も割安になる。これほどすっきり全科目を収めていながらハイレベルに対応しているところはあまりないはずだ。
実際、東京凰籃学院は生徒のほとんどが東大に行く。小規模ではあるが難関国立大向け予備校の典型例といえる。
SEGや平岡塾もハイレベルで東大志望者が多いといわれるが、実際問題として単科制予備校では成績が偏りがちであり、一部のトップレベル生を除いては早慶上などに進学することになる。単科制予備校には、少しの科目だけ勉強すれば足りるごく一部の秀才と、どの科目もイマイチな大多数の凡才が共存している。この理由は次ページ「予備校選びのキーワード」で説明する。
右下のグループは大学受験だけでなく高校の中間期末や推薦入試などの「補習」への需要に応えている。
Yahoo!知恵袋などで質問している人のほとんどはこのあたりのレベルと見られる。
医歯薬系予備校が左に偏っているのは、地方国公立大医学部を第一志望にして実質私立医を狙う生徒が多いこともあるが、それ以上に「面倒見がいい」からである。生徒のレベルが低いため予備校への期待が高く、予備校側も合宿や補習など多くの手間をかけてくれる。つまり「丸抱え」で受験をバックアップしてくれる。
では結論を言おう。
Yahoo!知恵袋で偏差値50が目標だとか予備校探しで迷っているとかいっている人はDグループ右下のようなもののうち一番家から近いところに行け。単純だがそれが一番良いだろう。四谷が家の前にあれば四谷でもいい。このレベルでは講師や授業の善し悪しなど気にしても意味がない。なぜならそういう状況は刻々変化するからだ。入ってみるまでわからない。
大手は後に述べる理由で勧めない。次のページ予備校選びのキーワードを読んでほしい。
医学部入試は独特の世界があるから私立医学部志望者は大人しく医歯薬系予備校に行け。
難関大志望者で一部の科目だけが苦手な者は右上のものに代表される単科制予備校のグループに行け。
国立大志望者で私大を併願し複数科目を割安に手当てしたい者は東京凰籃学院に代表される国公立型の予備校だ。
私大を専願する者はレベルに応じ、一番右の「平岡塾-ワセヨビ-早稲田塾」の系列で類似のところを考えればよい。
© yobikou_erabi
0コメント